第8回ACT全国研修会関東大会

ご挨拶

 第8回ACT全国研修会関東大会にようこそ!

 ACTによる支援を中心に、“利用者のニーズに合わせ、やれることなら何でもやる”というタイプの支援を日本で始めて、10年以上の月日が流れました。 いろいろな試行錯誤の中で、たくさんの臨床的な知というべきものも蓄積され、地域の中で人を支えようとするときに大切なことはどんなことなのかということについて、自分たちの体験に基づく言葉を紡ぐことも出来るようになりました。けれど、“まだ、何かが違う”という違和感もあり、試行錯誤のなかで日々を過ごしてきたように思います。

 そのようななか、関東大会では、テーマを
“生活のしづらさを理解する ~地域のおもいを大切にして~” 
と、いたしました。

 振り返ってみれば、僕たちは、”極力、強制入院に頼らない、地域精神医療の実現のためのシステムづくり” が、精神障害をもっていても地域社会の中で自分らしい生活を実現・維持することには欠かせないと追求してきたと思います。 しかし、その文脈のなか、今や、専門家が、医療者自身が、自分たちの日々のありかた、考え方、態度を根本的に変えることが必要なのではないかと考えるようになってきています。

 当事者のみなさんと関わる際にも、主訴や症状のアセスメントからはじめて処方や治療法の提示をするようなプロセスに終始するのではなく、まずは、一市民としての彼/彼女の苦悩に耳を傾け、共に考えることを第一にすることが必要なのではないか、そして、差別する/されることなく、共に理解し合うために、安心して語り合える場をつくる、そのようなあり方が大切なのではないかと、そのように思うのです。

 僕たち自身が開かれていなくては、きっと、当事者の皆さんは、安心して希望や意思を表明することはできないでしょう。

 このような観点から、本大会では、さまざまな対話の場を用意いたしました。

 ACTそのものに関心がある方ばかりでなく、コミュニティ・メンタルヘルスの現場を充実したものにしたい方、リカバリーについて深く考えたい方、いろいろな人々とのつながりをつくって、今までの枠組みを変えていきたい方など多くの皆さまの参加をお待ちしております

 ぜひ、会場で皆さまとお会いできますことを!

 

伊藤 順一郎


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